報道関係各位
2008年1月15日
Eビジネス研究所
IT人材の5人に1人は経営者を目指す
〜Eビジネス研究所、第1回の「IT人材ワークスタイル調査」を発表〜
SEにも強い起業志向。経営者を目指しつつ、今の職場でスキルと経験を磨き、
人脈づくりと新しい情報は外に求める一方で、転職には迷いも。 研修への不満や、職場での経営者・上司の魅力低く、人材の維持には対策が必要
Eビジネス研究所(東京都千代田区、代表理事:木村 誠)は、2007年6月〜7月に掛けて、Eビジネス研究所の会員を中心に、
ITおよびネットビジネス業界での働き方に関する調査を行い、185名より回答を得た調査結果をまとめて
「第1回IT人材ワークスタイル調査」として発表しました。
本調査によると、回答者の約3割にSE(システムエンジニア)が占める中、将来就きたい職種において、5人に1人が「経営」をあげるという、高い起業志向/上昇志向があることが分かりました。また、現在の職場は、経験と技術・スキルを身につけられると感じる一方で、資格の取得や研修制度、業界での人脈・情報の拡充には限界を感じており、転職による向上を志向していることが分かりました。
キャリアアップへの取組みは、独学での勉強、書籍・雑誌での知識取得が主流で、外部のスクール/セミナーの参加、社内研修の積極活用など自主的な取組みを行っているのは、3~4割程度に留まる結果となっています。今後、取得したい資格は、英語力の他に、システムアナリスト、中小企業診断士、MBA、PMPやP2Mなどのプロジェクトマネジメントなど、技術系よりビジネス系のものが多く、経営層への志向を裏付ける結果となっています。
主な調査結果は以下の通りです。
(調査結果の詳細ならびに回答者属性は、右のPDFをご覧下さい)
● 将来就きたい職種は「経営者」がトップ
Q: |
あなたの現在の職種と、将来最も就きたい職種を1つ選んでください。
|
|
【現在の職種】 |
【将来最も就きたい職種】
|
第1位 |
システムエンジニア |
26.5% |
経営・社業全般 |
20.0% |
第2位 |
プロジェクトマネージャー・リーダー |
7.0% |
システムエンジニア |
10.8% |
第3位 |
営業 |
5.9% |
プロジェクトマネージャー・リーダー |
7.6% |
第4位 |
経営・社業全般 |
5.9% |
経営企画・事業開発 |
6.5% |
第5位 |
プログラマー |
5.4% |
コンサルタント・アナリスト |
5.9% |
(単独回答、5位まで掲載。“その他”への回答分を除く。)
●今の職場は技術取得、資格・人脈は転職で
Q: |
現在所属している会社で、次のことを実現できそうだと思いますか? あるいは転職しないと実現できないと思いますか?
|
【所属している会社で実現できる】(十分実現できる+やや実現できるの合計)
第1位 |
新しい技術・ノウハウが取得できる |
45.3% |
第2位 |
自分の発案による仕事ができる |
40.7% |
第3位 |
経験を通し、複数のスキルセットが身につく |
37.8% |
第4位 |
希望のポジションにつける/給与が上がる |
37.2% |
第5位 |
上流工程や大規模案件に関わることができる |
36.6% |
【転職しないと実現できない】 (転職しないとやや難しい+実現できないの合計)
第1位 |
業界を代表する人脈・情報が得られる |
43.0% |
第2位 |
資格取得手当や社内研修が充実している |
41.9% |
第3位 |
魅力的な経営者や上司と働ける |
37.8% |
第4位 |
誰も手がけていない分野の仕事に挑戦できる |
36.0% |
第5位 |
給与が上がる |
32.6% |
(各設問に対して「実現できる」「やや実現できそう」「どちらとも言えない」「やや難しい」「実現できない」から回答、5位まで掲載)
●キャリアアップには、転職サービスよりも「勉強」
Q: |
あなたが行うキャリアアップの取組みは何ですか?
|
【キャリアアップへの取組み】(「よく行う」「たまに行う」の合計)
第1位 |
書籍やソフトを利用し、独学で技術を学ぶ |
66.5% |
(よく行う21.6%+たまに行う44.9%) |
第2位 |
業界関連の書籍や雑誌で知識を得る |
58.4% |
( 〃 18.9%+
〃 39.5%) |
第3位 |
IT業界の友人・知人と情報交換する |
49.8% |
( 〃 11.4%+
〃 38.4%) |
第4位 |
求人サイトを閲覧し、希望のポジションを探す |
48.7% |
( 〃 9.2%+
〃 39.5%) |
第5位 |
社内の研修やeラーニングを受講する |
40.0% |
( 〃 8.1%+
〃 29.2%) |
(「よく行う」「たまに行う」「全くしない」から回答、「よく行う」「たまに行う」の合計を5位まで掲載。)
●転職志向は五分五分に近く、「どちらとも言えない」も1/4で、迷いが見られる
Q: |
キャリアアップするには、現在所属している会社で働き続けたほうが良いと思いますか? あるいは転職するほうが良いと思いますか? |
1.今の会社で働き続けるのが良い |
13.4%
|
2.どちらかというと今の会社が良い |
20.9% [1.と2.の合計 34.3%] |
4.どちらかというと転職するほうが良い |
23.3% |
5.転職するほうが良い |
16.9% [3.と4.の合計 40.2%]
|
●経営者めざし、ビジネス資格、語学学習にも興味
Q: |
今後、取得したい資格は何ですか? (カッコ内は取得済みの資格)
|
1.TOEIC
|
14.6%
|
(7.6%)
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2.中小企業診断士 |
13.5% |
(0.5%) |
3.システムアナリスト |
11.4% |
(0.4%) |
4.マイクロソフト社CMP |
10.8% |
(8.1%) |
4.オラクルマスター |
10.8% |
(7.6%) |
6.プロジェクトマネジメント資格(PMP、P2Mなど)
|
13.4% |
(1.6%) |
7.MBA |
9.2% |
(0.0%) |
8.システムアドミニストレータ
|
8.6% |
(15.1%)
|
8.ソフトウェア開発技術者 |
8.6% |
(4.3%) |
10.情報処理技術者試験
|
8.1% |
(22.7%)
|
10.JAVA認定資格 |
8.1% |
(2.2%)
|
(複数回答、10位までを掲載)
■“人材の高い意識・意欲は望ましいが、企業、社員の双方に課題も多く見られる”
これらの調査結果に対し、Eビジネス研究所の代表理事
木村 誠は、以下のように述べています。 「IT人材が経営層を志向するのは、今後のスキルプランづくりや日々の業務の取組みにおいて、望ましい傾向と考えます。一方で、IT人材が現在の会社に対して、研修制度の不足や魅力的な経営者・上司がいないと感じていることは、今後の人材確保・維持のうえで、大きな課題です。現状のまま放置すると、投資を行い、スキル・経験を積ませた中堅クラスの人材が、社外へ流出していく可能性が高いことを示しています。
逆に、社内起業家育成の制度や、外部の人脈との交流を図る仕組みづくりができれば、意識の高い人材の確保に繋がると言えるため、かつてない人材不足の今、企業は真剣に取り組むべきでしょう。
一方、人材となる社員も、キャリアアップに対して、書籍などによる独学での学習・知識取得のみでは、十分とはいえません。会社をあてにして、研修不足への不満を持つだけでなく、もっと積極的に外部の情報に触れ、必要によっては自己負担で研鑽を積むことが必要だと考えます」
Eビジネス研究所の「IT人材ワークスタイル調査」は、主催するセミナーや各種イベントへの参加者、メールマガジンの登録者を初めとして、IT業界における幅広い人的ネットワークを活用しています。IT業界で働く人材、IT業界をめざす学生の就職・転職、資格取得への意向、求められるスキルの動向などを調査し、IT業界の人材市場分析レポートとしてまとめたものです。今回の第1回目調査に続き、今後、数ヶ月から半年に1度の調査実施・発表を予定しています。
調査方法
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調査期間: |
2007年6月27日〜7月31日
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調査方法: |
Eビジネス研究所
特設Webサイト上にて実施 |
調査対象: |
Eビジネス研究所発行のメールマガジン読者と、Webサイト利用者に呼びかけ、
約185名より回答を得たもの。 |
プロジェクトメンバー:
木村 誠 |
(Eビジネス研究所 代表理事) |
加藤 京子 |
(Eビジネス研究所 研究員/パナソニックラーニングシステムズ株式会社所属)
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Eビジネス研究所について Eビジネス研究所は、@インターネット・ビジネスに取り組む企業の活動支援、Aインターネットを活かしたテクノロジー/サービスの一般社会への普及・促進の支援、B日本発・世界に通じるテクノロジーとビジネスモデルを持つ企業づくりの支援、の3つの支援の実施を基本理念に、2000年6月に設立、現在13,000名を超える登録会員を有しています。(2007年12月時点)
現在、IT/ネットビジネスに特化した業界研究と、90回を超えるセミナー「Eビジネス研究会」の実施、業界最大規模のカンファレンス「JANES-way」の企画・運営、人材活用支援「プレミアJOB通信」、業界各社トップと会員の交流を図る「EMクラブ」などに取り組んでいます。
詳しい情報は、Webサイトでご覧いただけます。 http://www.e-labo.net
本件に関する報道関係の方のお問い合わせ先
Eビジネス研究所/株式会社ユニバーサルステージ
代表取締役 木村 誠
住所: |
東京都千代田区神田須田町2−19−7 キャッスル須田町ビル301 |
TEL: |
03‐6231‐2600 |
FAX: |
03‐6231‐2601 |
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